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言葉がはっきりわからないのは?
部分的に聞こえない所ができることと、内耳や聴覚神経の衰えで正確に脳に情報が伝達されないためです。

 下のグラフは、言葉の種類による周波数とエネルギーの大きさを表したグラフです。一般に加齢による難聴などでは 高い音から聞こえにくくなっていきます。
アイウエオなどの母音成分は低音域に多く分布しており、エネルギーも大きいことから、比較的聞きやすい音となっています。
それと比較して、子音成分には高い音が多く、エネルギーも弱いため、難聴が軽度の段階から聞こえにくくなってしまいます。
日本語は英語などと比較しても母音成分が占める比率が多く、五十音の中でも単音の後半はほとんど母音で出来ています。日本語には英語の「ph」や「th」の 様に、子音だけで構成される音はほとんどなく、母音の流れを追いかけることで大方の流れを理解することが可能になります。
それでも子音成分が聞こえなくなると、「ア」なのか「カ」なのか「サ」なのか「タ」なのか「ハ」なのか、紛らわしい単語になると聞き間違えることが多くなっていきます。


  感音性難聴では内耳や蝸牛神経などの障害や機能低下のために言葉がハッキリと認知出来なくなります。
内耳には音を感知して電気の信号に変換するための有毛細胞がたくさん並んでいます。他の体の細胞と異なり、 痛んだり脱落した細胞が次々に再生することがないため、痛んだ有毛細胞は歯抜けのような状態になります。
正常な人がたくさんの有毛細胞で聞き取っているのに対して、感音難聴では有毛細胞の数が減っているため微妙な音の違いが 聞き分けられなくなっていくのです。