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補聴器は何年くらい使えるの?
精密機械ですので管理のしかたで随分違ってきます。大体、5年前後が一つの目安です。

現在の補聴器は小型化が進み、小さなケースの中にコンピューターを搭載した補聴器が主流になってきています。
技術が進んで機械が高度になればなるほど、ちょっとしたことで故障につながることも出てきます。
以前は我々のような補聴器販売者が半田ごてを使って修理をしていた頃もありましたが、現在の補聴器はほとんどメーカーでなければ 修理できない高度な機械になってきています。

補聴器の構造によって故障を起こす原因が少し違ってきます。

タイプ 多く見られる故障の原因 症状
耳穴式 耳漏及び外耳道内の湿気。 レシーバーの劣化による音割れや出力不足
多量の耳垢や汚れ。 フィルターが詰まり音が小さくなったり、無音。
耳掛式 汗の浸透。(耳たぶの後ろは
汗の通り道になるため)
主に電池の部分から錆が出て、本体に移っていく。
症状が進むと断音や雑音。様々な症状。
湿気や寒暖差。 チューブ内で結露による不入音等。
箱型 コードをまくる。負荷をかける。 コード内の断線による断音や不入音。
イヤホンの落下。汚れ浸透。 イヤホンの劣化による出力不足等。


耳穴式は湿気と耳垢、耳掛式は汗と結露
上の表にもあるように主な故障の原因は、汗や湿気です。
耳掛式補聴器の故障を防ぐために、汗カバーをつける事も有効です。メーカーによっては防水や撥水加工をほどこした補聴器もあります。
耳穴式補聴器の湿気や耳垢対策にはフィルターなどを用いますが、全く詰まらなくすることは出来ない為、使用者が自分で簡単にフィルターを 交換するタイプが主流になってきています。

自立支援法の交付基準では5年を目安に考えていますが(以前は4年)、日々の実感から申し上げると、耳穴式補聴器の方が耳掛式より若干長く 6・7年で交換される方が多いと思われます。
近年の補聴器は高額なものが多い為、買うよりは安いとの理由で高額な修理を依頼される方もありますが、年数が経過すると修理箇所以外が壊れてくる可能性も高く、 メーカーが製造しなくなった古い機種は、数年で部品在庫がなくなり、修理不能になることもあります。