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耳穴式補聴器は大きさによって分類されます。最も小さいCICタイプから最も大きいフルコンチャタイプまでありますが、 聴力や耳の大きさなどで作れる補聴器は変わってきます。
以前は小さくなるほど高額になる傾向がありましたが、 現在では各メーカーとも大きさによる価格の違いはなくなってきています。
一時期はメーカー補聴器出荷量全体の80%近くを占めていたこともありますが、構造的に自声の響きが強くなる傾向があり、 現在ではじわじわと少なくなってきています。
最近では一部のメーカーを除いて、CADで設計し、光で固めてシェル(外側)を作るため、同じものがいくつでも出来ます。 紛失・再作の場合もメーカーにデータが残っているため、電話一本で同じものが作れるため、再度の耳型の採取が必要ありません。

カナル型


見た目と出力(音の大きさ)と電池寿命など、バランスの取れたタイプ。
ボリュームを付けたり、指向性のためのツインマイクも取り付け可能。
カタログ値などメーカーによって様々に表示が違いますが、実際に実行可能な利得は1kHzで40デシベル程度が限界です。 平均聴力としては70dBからもう少しの範囲まででしょうか。
電池寿命は短いもので100時間強、長いもので300時間程度。平均的には150〜200時間程度です。


フルカスタム(フルコンチャ)タイプ


高度難聴のための、より大きな音を出すことが出来るタイプ。物理的に電池やスピーカーを大きくすることで出力を稼いでいます。
ボリュームを付加するだけでなく、磁力線をキャッチするためのコイルを入れることも出来ます。
全体の体積としてはカナルタイプの倍以上ですが、出力は5dB程度アップが限界で、たとえ耳型がうまく出来たとしても、 1kHzで50dBの利得を出すことはとても難しいと思います。
外耳道や耳介と接地する箇所が多くなるため、痛くなったり赤くなったり、型によるトラブルが起き易いタイプでもあります。
電池寿命は総じて300時間程度が目安になるでしょう。


マイクロカナル(CIC)タイプ


本来は骨部外耳道に届く様なシェルを作るタイプですが、身体と同様に耳の構造も小さい日本人の場合は、そこまで深く作ることは難しいため、 10A電池という最も小さい電池を使用する、カナルサイズより小さい補聴器という位置づけになっています。
電池寿命も100時間程度と短く、容積が小さい為に出力を稼ぐことが出来ません。
どうしても目立つことを嫌う方には良い補聴器ですが、自分の声がこもったり響いたりすることも多く、違和感が出やすい補聴器でもあります。
割と以前からあるタイプですが、デメリットも多いためあまり普及しているとはいえません。